パイロットの訓練をする場合の留学先として、アメリカが真っ先に思い浮かびますが、最近ではカナダを選択肢に入れることも多いようです。
アメリカは航空先進国であり、航空界のルールは、アメリカを基準に設定されているといっても過言ではありません。
訓練をするための留学先としてアメリカが選択されているのも、燃料費の安さなどの費用の面や小型機での訓練に適した国土の広さなどが挙げられます。
昨今の状況の変化で、アメリカでの訓練の優位性に変化がみられ、カナダやニュージーランドいった他の国への訓練生が増加しています。
訓練費用の面から考えると?
訓練費用の面から考えると、日本でパイロットになるための飛行訓練に比べ、ライセンス取得にかかる費用は、海外での訓練の方が安くなります。
特に、これまでの印象からすると、アメリカに留学した場合には、日本でかかる自費でのライセンス取得費用の数分の一といわれていました。
現状でも、日本よりもアメリカやカナダでの訓練のほうが、訓練費だけで比較すると安くなります。
海外のフライトスクールの比較サイトを除くと、自家用パイロットの免許取得の訓練費用に、アメリカは約120万円、カナダは約90万円程度が必要です。
ニュージーランドの場合は、約180万円程度が必要です。
訓練の費用の面だけで比較すると、現状では、アメリカよりもカナダの方が安いということです。
もちろん、訓練費以外の留学に必要な滞在経費や訓練設備、ライセンス取得後の問題など考慮するべき項目は、かなりあります。
パイロットの訓練の留学は?
パイロットの訓練の留学は、留学先でプロとして経験を積むか、日本に帰国してライセンスを書き換えることを前提にするかで、ビザの取り方などに注意が必要です。
訓練費用だけで留学先を選択すれば、カナダが最も安く目的を達成できますが、航空身体検査の審査基準の違いや受け入れ機関の選択等、複合的な判断が必要です。
訓練施設としては、日本とは違いアメリカやカナダでは、小型機での飛行訓練には最適な環境を整えたフライトスクールが多くあります。
自家用パイロットのライセンスから上位ライセンスを取得してプロのパイロットにつなげるためには、ライセンス取得後の計画も重要です。
留学してライセンスを取得することは、費用や年齢といった条件を考慮した結果の判断になり、それと同時にビザの問題も考慮しておくべきです。
アメリカでは、テロ以降、労働ビザの取得が難しくなっています。
カナダへの留学は、アメリカより多少労働ビザが取得しやすく、アメリカのライセンスへの書き換えが容易であるなどの利点が挙げられます。
パイロットの訓練のための留学でのライセンス
パイロットの訓練をアメリカやカナダに留学して受けることは、異文化を体感でき、日本国内とは違う環境を体感できて魅力的なものです。
趣味としてフライトするために、アメリカやカナダで自家用のライセンス取得を目的とした留学であれば、帰国後にライセンスの書き換えが可能です。
留学先のアメリカやカナダで、ライセンス取得後、そこでプロとして仕事につなげる場合には、労働ビザと永住権の問題を考える必要があります。
アメリカではテロ以降、パイロットに関する移民ビザの発給にかなり制限がある現状で、そのこともあってカナダが選択肢になっています。
留学先の選定には、ライセンス取得後を考えた選択が重要です。