パイロットの操縦適性検査は、これから操縦訓練を受ける人に対して行われる航空会社の自社養成パイロットの採用や自衛隊のパイロットの入隊試験の際に実施されています。
この検査には、パイロットの免許を取得するために不可欠な身体条件を満たしているかどうか、航空身体検査の1種に合格できる身体か否かが検査されます。
パイロットの操縦適性検査は、操縦中に突発的な事象に遭遇した際に、臨機応変な対応が可能な心理状態と明るい性格の人物を見極めるものといえます。
そのため、記述式の心理検査とフライトシミュレーターを使用した模擬操縦訓練が実施されます。
パイロットの操縦適性検査では?
パイロットの操縦適性検査では、小型機の訓練に使用されるフライトシミュレーターを使用した操縦訓練を実施した検査が行われます。
実際に免許を取得する前の段階ですので、飛行操縦の技量を見るものではなく、指導教官がついて、指示に基づいた操作ができるかどうか、それに加えて、失敗した際の精神的な動揺や反応をチェックされます。
操縦適性検査において、訓練生となる個々人の性格や総合的な能力を判断するためのもので、判定基準がどのように設定されているのかは、試験官に聞いてみないとわかりませんが、さまざまに話を聞いたことから推測するしかありません。
シミュレーターでの操縦適性検査の大きな判断基準には、技量向上がその検査の最初と最後で見られるかどうかが、一つの焦点のようです。
教官から指導された操縦において、指示通りの操作ができた上で、指示された高度の維持や旋回率の安定など、飛行技量の向上が、1度目より2度目に認められることが重要です。
パイロットの操縦適性検査を体験するには?
パイロットの操縦適性検査を体験するには、JAPA日本航空機操縦協会やLUXURY FRIGHTといった施設があります。
パイロットの操縦適性検査は、自分がパイロットに向いているかどうかという自己判断を、客観的に第三者が判断するものです。
航空会社や自衛隊での採用を受けようとする場合、自分自身をチェックすることも大切なことです。
その意味においては、事前に関連の操縦適性検査を受けてみることも、自分を知ることにつながり、有益なことかもしれません。
自費でのパイロットの免許取得をする場合にも、操縦適性検査を受けておくことは、長い訓練の準備として大切なことです。
パイロットに求められる適性
パイロットには、心身ともに健全であることが大前提であり、その上で、操縦訓練を受ける能力として、向いているのかどうかの判断材料になる操縦適性検査があります。
航空身体検査は、パイロットの訓練を受ける前提としての身体の状態にあるかどうかを調べるもので、これも操縦適性検査の一つといえます。
操縦時には、日常とは違ったストレスの中で、さまざまな操作を必要とします。
その際の心理面が、状況の変化に対応できるかどうかの心理テストは、筆記試験で行われ、フライトシミュレーターを使用した操縦適性検査では、総合的な判断力などの検査が行われます。
パイロットとしての臨機応変な対応ができる心理状態を保持できることが、求められる適性です。