パイロットにとって難しい空港とは、滑走路が短かったり、障害物となる建物がアプローチポイントに近かったり、気流が乱れやすいなどが、難易度をあげるようです。
世界には、見るだけで、離着陸が難しそうな空港が、かなりあります。
実際に、飛行訓練を受けてみると、離陸時に規定高度まで上昇する間に障害物が目に入ったり、着陸時にアプローチの途中にビルがある場合には、かなりのストレスになります。
まして、空港の滑走路の距離が短い場合には、制動距離の関係からタッチダウンのポイントに制限を受けますので、難易度が上がります。
パイロットにとって難しい空港は?
パイロットにとって難しい空港は、さまざまな書評を見ると、よく名前が挙がっているのが、ブータンの国際空港であるパロです。
数年前までは、超高層ビルをかすめて飛行する香港啓徳空港が挙げられていましたが、現在では、新空港の完成で解消されています。
パロ空港は、空港に管制施設がなく、有視界飛行でのみの離着陸を強いられ、海抜2235メートルの高地にあり、周囲にヒマラヤの峰が間近にせまり、谷底の滑走路は、長さ2000メートルに達していません。
この滑走路の短さと幅の狭さ、標高の高さが、エンジン性能への影響があり、パイロットにとっては難しい空港です。
難しいといわれる空港の共通点は?
難しいといわれる空港の共通点は、滑走路が短く、滑走路の幅が狭く、標高が高く、障害物が滑走路周辺にあるなどが挙げられます。
航空機の離陸や着陸には、通常の離陸方法、障害物がある場合の離陸方法、着陸についてもさまざまな方法があります。
状況に応じた離着陸の訓練を受けたパイロットでさえ、難しい空港というには、さまざまな理由があります。
日本国内でも、標高の高い鹿児島空港や岡山空港があり、風や気圧の影響などの気象状況によって離着陸の難易度が変わります。
乗客として搭乗した際にも、ビルの谷間に着陸する飛行機の窓から見ることは、操縦していなくても難しい空港という印象を受けます。
空港設備の状況や周囲の環境と、気象状況によっても、空港の難易度は、日によって変化します。
パイロット泣かせの空港は、乗客にもスリルが?
パイロットにとっての離着陸の操作自体は、どの空港でも同じですが、気象条件や滑走路の状況によって、操縦に求められる技術は違ってきます。
そのため、パイロットにとって難しい空港が、世界には点在しており、それらは、標高が高い空港であったり、滑走路の長さが短いなどの共通点があります。
特に、気象条件は日々変化しますので、それによって難易度は変化します。
乗客にもスリルを感じるほどの難しい空港がありますが、何事もなかったように飛行するパイロットの熟練の技には、厳しい訓練に裏付けされています。