パイロットのライセンスを取得する方法によって、かかる費用には相当の違いがあります。
パイロットのライセンスの取得といえば、飛行機の事業用と計器飛行のライセンスやヘリコプターの事業用のライセンスを目指す場合が多いと思います。
事業用操縦士のライセンスは、資格保有者として航空機使用事業や航空会社への入社が可能とされる基準でもあり、このライセンスの取得について比較してみます。
ヘリコプターのライセンスの取得は、航空大学校での養成訓練が実施されていないため、国内外でのフライトスクールなどでの取得になり、学校ごとに費用は違いますが、一般的には、事業用操縦士のライセンスの取得には、1300万程度の費用が必要とされています。
飛行機のライセンスの取得には、航空大学、航空学科のある大学、専門学校、民間のフライトスクールの選択によって、かかる費用に違いがあります。
航空大学校と航空学科のある大学での費用の違いは?
飛行機のライセンスの取得と就職を考えた場合には、航空大学校に入校することがベストです。
航空大学校のホームページによると、2年間の訓練で、卒業時には飛行機の自家用と事業用操縦士のライセンスと計器飛行証明が取得できることが書いてあります。
かかる費用については、航空大学校の募集要項によると、2年間の学費の概算合計額は、約275万円程度です。
もちろん、これには生活費や入校条件となる大学二年次までの学費などは、含んでいません。
航空学科のある大学として、東海大学の航空操縦学専攻のホームページによると、4年間の学費が概算合計で、約720万円です。
これに、2～3年次の留学費用が8400ドル程度必要とされていて、1ドル120円で換算すると、約1000万円です。
つまり、私立大学の通常の４年間の学費を除いて考えた場合、パイロットのライセンスの取得には、約1000万円の訓練費用が必要ということです。
民間のフライトスクールなどの養成機関の費用は?
大学卒業後に、自費で事業用操縦士のライセンスや計器飛行証明を取得する場合には、民間のフライトスクールの利用が一般的です。
この場合も、各スクールの訓練シラバスの違いや訓練場所によって、かかる費用には違いがあります。
日本とアメリカなどの提携訓練校を持つ民間のフライトスクールの場合、東海大学や航空大学校と同様に2年程度の訓練期間の設定をしている場合が多く、訓練費用の概算としては、目安として約1500万円程度の費用がかかります。
この費用は、ライセンス取得にかかる標準的な飛行時間を想定したもので、追加訓練や期間の延長などの個人差によっては、追加費用がかかり、また、生活費などは含まれません。
民間のフライトスクールでのライセンス取得は、時間単位での料金の積算方法が多く、訓練の総額については算出が難しく、かなり個人差があります。
パイロットのライセンスの取得には、高額な費用がかかる
パイロットとして就職できる可能性のある事業用操縦士や計器飛行証明までのライセンスの取得には、航空大学が最も費用負担が少なく、そのほかの方法では、1000万円以上の費用がかかります。
パイロットのライセンス取得に関する航空訓練費用には、航空大学校の場合は、2年間で約275万円かかり、そのほかの私立大学や民間のフライトスクールの場合は、1000万円から1500万円程度が必要です。
ライセンス取得に必要な期間の生活費も必要ですから、かなりの高額の費用が必要であることがわかります。