パイロットの飛行時間の最長は?

パイロットの飛行時間は、訓練生の評価においては短い方が良いのですが、プロのパイロットでは逆の評価になります。

エアラインのパイロットの総飛行時間が長いことは、それだけ長期間安全運航ができていることを示し、評価が高くなります。

政府関連のフライトを受け持つ民間のパイロットは、特別なフライトのために、飛行時間の長いベテランのパイロットが選抜され、グレイトキャプテンと称されます。

歴代のグレイトキャプテンに選ばれたパイロットは、いずれも飛行時間が1万数千時間というレベルです。

エアラインのパイロットの年間飛行時間は、1000時間が上限にされていますので、仮に1万5000時間の飛行時間の経験を積むとして、機長に昇格した年齢が35歳としても早くて50歳になっています。

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パイロットの飛行時間の最長は?

パイロットの飛行時間の最長は、時事通信に飛行時間の最長ともいえる2万5000時間を達成したパイロットの記事が掲載されています。

静岡のフジドリームエアラインズの機長である秋田氏が、この最長レベルの飛行時間の保有者で、1973年から継続したパイロット業務で積み上げた記録です。

飛行時間の最長の厳密な記録は、全てのパイロットのログブックを確認しなければならず、その確認は取れていませんが、航空大学校の教官でさえ、20000時間以上の飛行時間の記録はほとんど見たことがないと言いますから、秋田機長の2万5000時間の飛行時間は、最長と呼べるものです。

人類初の飛行機の飛行時間は、ライト兄弟が記録した12秒だったことを考えると、この最長レベルの飛行時間は、途方もない時間です。

飛行時間を積み重ねることは、いうほど簡単なことではなく、空の気象条件は同一であることはなく、トラブルの可能性もあり、それらの対応能力、そしてパイロット自身の健康状態の維持とさまざまな要素が問われます。

パイロットの飛行時間には?

パイロットの飛行時間には、国内線の場合には1日8時間以内、1ヶ月に100時間以内といった上限が決められています。

航空会社の社内規定で、これらの飛行時間の上限より制限された時間内での飛行業務が割り当てられています。

その与えられる飛行時間についても、風邪薬などの服用があれば、乗務できませんので、最長の飛行時間を積むことがいかに難しいかは、容易に想像できます。

飛行機の性能の向上と、世界各地を就航する路線の拡大により、一度の飛行で長時間の飛行時間を要する路線も増えています。

カンタス航空が就航している路線には、世界で最長といわれる飛行時間約17時間のシドニー~ダラス線があります。

カタール航空なども、最長の飛行時間の路線就航を目指す動きもあり、これらには、飛行機のさまざまな技術的な進化が裏付けしています。

とはいえ、最長の飛行時間を必要とする路線の操縦では、パイロットの疲労度を考慮すれば、連続の業務は不可能に近く、単純に飛行時間を増やすことはできません。

最長の飛行時間にはパイロットの努力の跡

最長の飛行時間の記録は、パイロットの努力と摂生の積み重ねの結果であり、飛行技術の裏付けがあって成立します。

それに、飛行機のさまざまな技術の革新と進化により、飛行時間の最長記録も今後伸びるかもしれません。

ライト兄弟による飛行機の初フライト12秒の飛行時間から、飛行機とパイロットの操縦技術の進化で、現在のさまざまな飛行時間の最長を生み出しています。

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